仕事や家事、育児で疲れた時に、あの独特のコーヒーアロマの香りを嗅ぐと癒されますよね。
リラックス効果だけでなく、眠気覚ましや集中力を高める効果もあるので、コーヒーはなくてはならない相棒みたいに感じることも。
しかし、飲んだ後に気になるのが、コーヒー特有の口臭です。
● 酸味を帯びた口臭
● どぶのようなニオイの口臭
どうしてコーヒーを飲むと、こうした変な口臭が発生するのでしょうか?
この記事では
- コーヒーが口臭を引き起こす原因
- コーヒーを飲む際に気を付けたいこと
- 口臭を最小限に抑える対策法
について、深掘りしていきます。
コーヒーが口臭を引き起こす4つの原因
コーヒーを飲んで、「ちょっとリフレッシュ」のはずが、飲むと気になるあの口臭。
コーヒーが口臭を引き起こすのには、以下の4つの理由があります。
- 口内のpH値が酸性化
- 舌表面にニオイの元が付着
- 唾液が激減する
- 胃酸が増えて呑酸が出てくる
ひとつずつ見ていきましょう。
口内のpH値が酸性化するため
コーヒーがどんな味をしているのかを表現する方法として、「甘味、酸味、苦み」という指標を使いますよね。
つまり、コーヒーは酸っぱさがある飲みものなんです。
実際、コーヒー豆はpH4.8~5.1の弱酸性飲料なので、これを飲むことで口内のpH値は酸性に傾きます。
口内が酸性の状態になると、虫歯菌が元気に活動したり、すっぱい口臭を引き起こす原因になるのです。
舌表面にニオイの元が付着するため
コーヒーを飲むと、コーヒー豆の微粒子が舌の表面の舌乳頭に付着します。
コーヒーを飲んだ後の舌を見ると、茶色く色づいていて、舌磨きをすると茶色い汚れが取れます。
これをそのまま放置すると、舌表面の細菌や食べかす、汚れなどと合わさって舌苔に変化し、口臭の原因となるのです。
唾液が激減するため
コーヒーには大量のカフェインが含まれており、交感神経を刺激するため眠気覚ましや集中力を高めたいときにはもってこいなのですが、一方で、唾液の分泌を減らしてしまいます。
また、カフェインのもつ利尿作用によりトイレが近くなることで、体が水分不足状態になり唾液の分泌量も減少してしまいます。
唾液には口内の細菌の繁殖を抑制したり、口臭の発生を抑える効果があるため、唾液の減少は口臭発生につながるのです。
胃酸が増えて呑酸が出てくる
コーヒーに含まれるカフェインには、胃を刺激して胃酸の分泌を促す働きがあります。
そのため、空腹時にブラックコーヒーを飲んだり、空腹時でなくても大量に飲みすぎると胃腸に負担をかけ、胃酸が増えることになります。
胃酸が増えると口の中へ逆流してきて、呑酸(どんさん)と言われる、すっぱいげっぷや不快感を感じるようになるのです。
その結果、コーヒー臭とすっぱい呑酸が入り混じった、不快な口臭に変化しかねません。
コーヒーを飲むときは、空腹時をさけ、飲みすぎにも気をつけましょう。
これら4つの原因によって、コーヒーを飲んだ後の口臭は引き起こされます。
さらに、コーヒーの口臭を悪化させるNG行動がありますので、次の章で紹介します。
コーヒーを飲む際に気を付けたいこと
ブラックコーヒーだけでも、臭い口臭を発生させますが、それをさらにパワーアップさせてしまうNG行動が3つあります。
それは
- 砂糖とミルクを入れて飲む
- タバコも一緒に吸っている
- 空腹時に飲んでいる
です。
この3つがどうしてダメなのか、解説していきます。
砂糖とミルクは入れないほうがいい
どうせコーヒーを飲むのなら、ブラックコーヒーにするのがおススメです。
砂糖やミルクを入れた甘いコーヒーもおいしいのですが、糖分が含まれることで、舌表面に酸が産生され、酸っぱいニオイも混じり、余計に臭い口臭となってしまいます。
どうしても甘いコーヒーを飲みたい場合は、飲んだ後に必ず歯磨きをするか、できない場合は最低限、口をゆすぐようにしましょう。
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タバコを吸いながら、飲まないほうがいい
タバコを吸うとき、セットのようにコーヒーを飲む人もいますよね。
この行動はさらに口臭を悪化させるのでやめたほうがいいです。
コーヒーに含まれるカフェイン同様、タバコに含まれるタールとニコチンも唾液の分泌を抑える働きがあります。
唾液が減ることでいつまでたっても、口の中は洗い流されず、コーヒーの微粒子やタールが口内に残った状態となり、口臭も一向に改善されません。
タバコを吸う際は、コーヒーは我慢するのが無難ですよ。
空腹時は飲まないほうが良い
おなかがすいている時に、胃の中から口臭がわいてきた経験はありませんか?
空腹時はいつ胃の中に食べ物が入ってきてもいいように、すい臓で作られたすい液が分泌されて消化器官が準備しています。
しかし、空腹時の胃の中は空っぽです。
その状態ですい液が分泌されると、すい液そのものが胃で分解され始め、異臭の元となるガスを発生させ、空腹時特有の酸っぱい口臭の元となります。
また、前述したとおり、おなかがすいている状態でコーヒーを飲むと、胃腸に負担がかかり胃酸が増えることになり、すっぱいげっぷや不快感の元になります。
つまり、空腹時にコーヒーを飲むことは酸っぱい口臭に拍車をかけることになるのです。
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口臭を最小限に抑える対策法5選
口臭は気になりますが、ちょっと一息つきたいときや、気合を入れたいときに、やはりコーヒーは手放せませんよね。
そこで、コーヒーを飲んだ後にやってくる口臭を、少しでも抑える対策法を5つご紹介します。
- 舌磨きをする
- 水分補給をする
- 水やお茶でゆすぐ
- キシリトールガムを噛む
- 口内完結舌磨きをする
ひとつずつ見ていきましょう。
舌磨きをする
一番手っ取り早い方法は、やはり舌表面についた微粒子をダイレクトに取り除くことです。
仕事の合間などにコーヒーを飲んだだけなら、そのあとの歯磨きはしないでしょうが、食事とともに飲んだ時は、食後の歯磨き時に舌磨きもしておきましょう。
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水分補給をして唾液を増やす
唾液には口内の細菌の繁殖を抑制したり、口臭の発生を抑える働きがありますが、コーヒーを飲むとカフェインの作用で唾液の分泌は減ってしまいます。
また、カフェインのもつ利尿作用のせいで、体内の水分量が減り唾液の元となる水分も減ってしまうのです。
そのため、水やお茶を飲んで体内の水分を補うことが、唾液の増加のために重要なのです。
ワンポイント
飲むならノンカフェインの麦茶やルイボスティー、ただの「水」が最適です。
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水やお茶でゆすぐ
口内に残っているコーヒー成分を水やお茶で押し流しましょう。
くちゅくちゅした後、飲んでしまえば水分補給にもつながります。
ゆすいだ水分を飲むのに抵抗がある人は、無理して飲まずに洗面台で吐き出してくださいね。
キシリトールガムを噛む
「噛む」という行為には唾液を分泌させる働きがあります。
また、キシリトールには細菌の活動を抑制したり、酸性に傾いた口内を中性に戻す働きもあるので、普通のガムではなくキシリトールガムを選ぶようにしましょう。
口内完結舌磨きをする
コーヒーを飲んだ後の口臭は、コーヒー微粒子が舌の表面についていることが大きな原因です。
これを取り除くには、舌磨きが一番手っ取り早いのですが、仕事中であればできないですよね。
そこでおススメなのが、自分の口の中で完結する舌磨きです。
上あごの天井部分には洗たく板のようなボコボコしたところがありますよね。
そこに、ベロをこすりつけるのです。
これを何度か繰り返すだけで、舌の表面はだいぶきれいになります。
さらに水を飲んで胃の中に押し流してしまえば、水分補給にもなって一石二鳥です。
名付けて、「口内完結舌磨き」
ぜひやってみてください。
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まとめ
- コーヒーを飲まないと一日が始まらない
- コーヒーを飲んで、気合を入れるぞ!
- コーヒーのこの香り、たまらない
皆さんにとってコーヒーはどんな存在ですか?
私は挽いたばかりのコーヒー豆の香りを嗅ぐと、なんとも幸せな気持ちになれます。
コーヒーなしの人生はもはや考えられないほどです。
とは言え、コーヒーを飲んだ後の口臭はやはりいただけませんよね。
私のおススメは、口内完結舌磨きです。
マスクをしていれば、誰にも気づかれずに舌磨きができる上に、舌を動かすことで唾液も分泌されてきます。
だまされたと思って、一度やってみてくださいね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。