って考えた瞬間、なんか本当に臭くなるんだけど
気のせいなんじゃないの?
と考えた瞬間、口の中がモゾモゾし出して、気付けば
「あれ? なんか本当に口臭くなってきてるよ…」
という、そんな経験はありませんか?
この不思議現象は気のせいではなく、本当に起きていることなんです。
この記事では、
- 一瞬で口が臭くなる理由
- 口臭を軽減させる方法
- 唾液の分泌を促す方法
などについて深掘りしていきます。
※ この記事では健康な人でも発生する「生理的口臭」をベースとして記しています。
強い口臭の原因となる歯周病や歯槽膿漏、虫歯、その他病気が絡む「病的口臭」はこちらの記事には当てはまりませんので、あらかじめご了承ください。
口が臭くなる現象は勘違いではない
ふと口臭について考えた瞬間、今まで臭くなかったのに、いきなり口臭がわいてくるような感覚に襲われたことはありませんか?
気のせいかと思いたくもなりますが、口が臭くなるのは決して間違いではなかったんです。
では、どうしていきなり臭くなるのでしょう。
一瞬で口が臭くなる3つの理由
口臭の発生には自律神経の影響が大きく関わっています。
「口、臭いかも?」
と考えた瞬間、無意識のうちに緊張状態になっているのです。
精神的緊張を感じた瞬間から、
そうすると、口の中ではこんなことが起こります。
- 唾液の分泌が減る
- ネバネバ唾液が分泌される
- 嫌気性細菌が増える
これらの要因が重なって、一瞬にして口が臭くなるのです。
では、ひとつずつ見ていきましょう。
1:唾液の分泌が減る
唾液の分泌が促進されるのは、リラックスしていて副交感神経が優位になっているときです。
しかし、緊張状態になると交感神経の働きが優位に立ち、副交感神経の働きが弱まるので、唾液の分泌が減ります。
唾液には細菌を殺菌して口内をきれいに保つ作用があるため、その唾液が減ることで口臭の発生につながるのです。
2:ネバネバ唾液が分泌される
緊張状態になると交感神経が優位に立ち、粘着性唾液であるネバネバ唾液を分泌するようになります。
このネバネバ唾液の正体はムチンという糖たんぱく質のひとつで、粘膜の保湿や体内への細菌侵入の防御、口内の粘膜が傷つくのを防ぐという働きがあります。
しかしその一方で、細菌の栄養源となるため、口臭を発生させる唾液でもあるのです。
3:嫌気性細菌が増える
唾液の分泌が減ったことによって口内は乾燥状態に陥ります。
そこで活性化するのが嫌気性細菌です。
この嫌気性細菌は唾液や食べかすに含まれるタンパク質などを分解して、ニオイの元となる揮発性硫黄化合物を産生し、口臭を発生させます。
これら3つの現象が同時多発的に起こり、口臭が一瞬でわき上がることになるのです。
口臭を軽減させる6つの方法
精神的緊張状態が口臭を発生させる理由はわかりましたね。
元々の口臭がきついと緊張時に口臭が発生した場合は、相乗効果でさらにニオイがきつくなります。
まずは日頃の口臭を改善させていきましょう。
ポイントは
唾液の量と口内の清潔さ
では、簡単に取り組むことができる、口臭を軽減させる方法を見ていきましょう。
- 朝食を抜かない
- 歯磨きをする
- 舌磨きをする
- マウスウォッシュで口内洗浄
- お茶や水で口内をうるおす
- 口臭について考えない
1:朝食を抜かない
「噛む」という行為は脳に刺激を与え、自律神経を活性化させます。
それにより、質の良いサラサラの唾液が分泌され口臭の予防につながりますので、忙しい朝でも朝食は抜かないことが大切です。
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2:歯磨きをする
歯間に詰まった食べかすや、歯と歯茎の間に潜む細菌をかきだすことで、口臭の原因となる細菌を減らすことができます。
特に歯間に詰まった食べかすは細菌や虫歯菌のエサとなりますので、自宅では歯間をきれいにするフロスも取り入れて、口臭対策に取り組んで下さいね。
3:舌磨きをする
舌に付着した白いコケのようなものを「舌苔」(ぜったい)と言います。
これは細菌の塊のようなもので、放っておくと口臭の元になりますので、歯ブラシや舌磨き専用ブラシでやさしく取り除いてあげましょう。
ただし、力をこめすぎると舌に傷がつき、最悪の場合、味覚障害にもなりかねませんので、やりすぎには注意が必要です。
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4:マウスウォッシュで口内洗浄
口内の細菌や虫歯菌を劇的に減らすことができます。
オフィスなど歯磨きをする時間がない場合は、トイレに行った際にササッとやれるので、是非取り入れてみてください。
5:お茶や水で口内をうるおす
緊張状態で口内が乾燥していると、細菌がたくさん繁殖して口臭の発生につながりますので、積極的に水分をとって口内をうるおしましょう。
口臭を減らす飲み物
● ウーロン茶やジャスミン茶・・・抗酸化作用のあるポリフェノールやタンニンが含まれているため、口内の細菌の増殖を抑制できます
水分補給の際に気を付けたいのは、カフェインの過剰摂取です。
カフェインには
- 唾液の分泌を抑える働き
- 利尿作用
があります。
カフェインにより交感神経が優位にたつため、唾液の分泌が減ります。
さらに利尿作用があるため、体内の水分が失われ唾液の分泌も必然的に減少します。
そのため、唾液の分泌のために補給する水分は「ただの水」が一番効果的なのです。
味がないので飲んでも楽しくない、という場合はノンカフェインの麦茶やルイボスティーもいいですね。
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6:口臭について考えない
やはり一番は考えないことです。
「口、臭いかも?」と考えた瞬間、発生してしまう口臭であれば、考えないのが一番の解決策です。
しかし、それができないから困っているんですけどね。
即効で唾液を出す方法4選
唾液をたくさん出すことで口内が清潔に保たれますので、口臭を軽くすることができます。
歯磨きができなかったり、マウスウォッシュができない状況でも、唾液をたくさん分泌させて、口臭を洗い流してしまいましょう。
唾液を効率よく出す方法はこちらの4つ
- 唾液腺マッサージ
- 口角を上げる
- 酸っぱいものを想像する
- キシリトールガムをかむ
ひとつずつ見ていきましょう。
1:唾液腺マッサージ
唾液の分泌を促す唾液腺を刺激して、唾液をたくさん出しましょう。
口の周りには耳下腺(じかせん)、顎下腺(がっかせん)、舌下腺(ぜっかせん)という唾液腺があります。
いずれも耳の下から輪郭に沿ってありますので、輪郭の骨の内側を親指や指の関節で痛くない程度に押して、刺激を与えましょう。
唾液がじんわりと分泌されるはずです。
2:口角を上げる
口角を上げるだけで、セロトニンというリラックスに関係する幸せホルモンが分泌されます。
結果、脳はリラックスしていると受け取るため、緊張時からくる口臭が軽減されます。
3:酸っぱいものを想像する
レモンや梅干しを食べると、唾液がたくさん分泌されますよね。
過去にこの体験をしていれば、実際に食べなくても考えるだけで反射行動が起きて、唾液がたくさん分泌されます。
そのため、過去に食べた酸っぱいものを想像するだけでも、唾液の分泌促進には効果的なのです。
4:キシリトールガムをかむ
失礼にならない状況であれば、いっそのことキシリトールガムに頼って、どんどん唾液を分泌させましょう。
キシリトール配合のガムを噛むことで
- 細菌の活動を抑制する
- 酸性になった口内を中性に戻す
- 唾液をたくさん分泌させる
という効果が期待できます。
口臭がしている口内は細菌が繁殖していますので、糖分が含まれたガムであれば、エサを与えているのと同じことです。
細菌と口臭のさらなる増殖を招きますので、ガムを嚙む際はキシリトール配合やノンシュガーのものを選ぶようにしましょう。
ちなみに、キシリトールの摂りすぎはおなかを緩くすることがありますので、食べ過ぎには注意してくださいね。
まとめ
「口が臭いかも!?」と考えた瞬間、実際に口がどんどん臭くなる謎現象。
これは気のせいではなく、実際に起こっていることなんです。
「臭いかも」と考えると無意識に緊張状態になり、口内は
- 唾液の分泌が減る
- ネバネバ唾液が分泌される
- 嫌気性細菌が増える
という状況に陥ります。
この3つの要因が重なって、一瞬にして口が臭くなる現象が起こっていたのです。
対処法は、歯磨きやマウスウォッシュなどの即効性があるものもいいのですが、
一番はリラックスすること
です。
リラックスすると副交感神経が優位に立ち、サラサラ唾液が分泌されます。
そうすれば自然と口内は清潔に保たれ、口臭の発生も抑制できます。
まずは、口臭について考えないこと。
一番難しいですが、一番効果的なのではないでしょうか。
少しでもあなたの口臭が減りますように。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。