同じように洗濯しているのに、夫やお父さんのタオルだけ異常に臭くなる、という不思議現象に悩まされていませんか?
新しいタオルを買っても、一瞬で臭くなる
ワキガや体臭が強いわけではない
洋服などは臭くないのに、タオルだけが臭くなる
一体どうしてこんなことになるんでしょう。
実はそこには、男性共通の特徴があったんです
この記事では、
- 夫のタオルだけが臭くなる理由
- 臭くなったタオルの復活方法
- 臭くさせないための対策法
などについて解説していきます。
一枚でも多くのタオルが救われますように。
夫のタオルだけが臭くなる理由
夫やお父さんなど、多くの男性に当てはまる共通点があるんです。
それは、(個人差はありますが)
- 体が大きい
- 体毛がたくさん生えている
- きめが粗く、肌が水をはじきにくい
- 皮脂が多い
- ゴシゴシこするように拭く
どうでしょう、女性や子供にはあまり見られない特徴ですよね。
これがタオルのニオイにどういう関係があるかというと、雑菌の繁殖に大きく貢献しているんです。
タオルを臭くさせているのはモラクセラ菌
タオルのぞうきん臭い生乾き臭を発生させているのは、モラクセラ菌という雑菌です。
これは特殊な菌ではなく、人間や動物の口や鼻に元々存在する常在菌です。
この菌自体にニオイはないのですが、エサを分解しながら出した排泄物が生乾き臭となります。
モラクセラ菌の特徴
モラクセラ菌の大好きなものは
- 温度20~40℃の温かさ
- 湿度60%以上のじめっとした環境
- 皮脂や垢、フケなどのエサ
つまり、お風呂上がりの体を拭いたタオルはモラクセラ菌にとってパラダイスのようなもの。
温かい水分と、洗い残した皮脂や垢などの汚れを吸収したタオルで、洗濯されるまで大繁殖を繰り返すのです。
夫のタオルは水分量とエサの量がハンパない
前述したとおり、夫(男性)には
- 体が大きい
- 体毛がたくさん生えている
- きめが粗く、肌が水をはじきにくい
- 皮脂が多い
- ゴシゴシこするように拭く
という特徴があります。
つまり
体の表面に水分がたっぷりついている状態
そのため、拭いた後のタオルのべっちょり具合は、女性に比べて断然ぐちょぐちょなのです。
モラクセラ菌にとってはありがたい行為
石けんで洗っていても、垢や皮脂は皮膚上に残っています。
試しに石けんで洗った後、皮膚をこすってみると消しゴムカスのような垢がたくさん出てきますよね。
あれは皮膚の古くなった角質がはがれたもので、モラクセラ菌の大好物でもあります。
そのため、タオルでゴシゴシこすって、垢や皮脂をたくさん拭き取ってもらえる行為は、モラクセラ菌にとって本当にありがたいことなんですね。
このようなモラクセラ菌にとっての好条件が夫(男性)のタオルでは揃うため、家族の中で一枚だけ臭いタオルが誕生する、という事態になってしまうのです。
モラクセラ菌はめちゃくちゃしぶとい
タオルを臭くさせているモラクセラ菌は、実はめちゃくちゃしぶとい菌なんです。
- 市販の洗剤くらいでは死滅しない
- 紫外線に強いため、天日干しされてもへっちゃら
つまり、普通に洗濯して干すだけだと、タオルにはモラクセラ菌がたくさん残ったままなんです。
濡れるとタオルから生乾き臭が復活する
といった経験は誰でもあるでしょう。
あれは、乾くといったんおさまったモラクセラ菌の活動が、水分を得たことで再開するからです。
俗に、「ニオイ戻り」や「ゾンビ臭」と言われるやつですね。
肝心のモラクセラ菌を死滅させていないことが、この現象を生み出しているのです。
モラクセラ菌の弱点
モラクセラ菌は市販の洗剤や天日干しに強い菌ですが、熱に弱いという弱点を持っているんです。
60℃以上のお湯に浸せば、10~20分で死滅します
これを利用すれば、タオルにすみついたモラクセラ菌も一網打尽にできるのです。
臭くなったタオルの復活方法
しぶといモラクセラ菌をやっつける方法は以下の2つです。
- 熱湯につけ置きする
- 酸素系漂白剤につけ置きする
ひとつずつ見ていきましょう。
熱湯につけ置きする
【準備するもの】
- 60度以上の熱湯
- 耐熱性のある洗面器やバケツ
【やり方】
- 臭くなったタオルに熱湯をかける
- 10~20分放置する
- 冷めたら他の洗濯物と一緒に洗濯する
一番カンタンで効果的なのが、この熱湯を使った方法です。
洗面器やバケツの耐熱温度は低いことがあるので、必ず確認してください。
我が家の100円ショップで購入した洗面器は、ポリプロピレン製で耐熱温度は120℃でした。
意外に高くてびっくりです。
60℃でモラクセラ菌は死滅するので、無理して100℃近い熱湯を使わなくても大丈夫です。
やけどに注意して、おこないましょう。
酸素系漂白剤につけ置きする
粉末タイプの酸素系漂白剤(別名:過炭酸ナトリウム)は弱アルカリ性の洗剤で、除菌・消臭・漂白効果があります。
モラクセラ菌が作り出す生乾き臭は酸性のニオイなので、弱アルカリ性の酸素系漂白剤につけ置きすることで、ニオイを中和して消臭できます。
また、酸素系漂白剤は40~50℃のお湯に溶かすことで効果が最大限に発揮できますので、つけ置きの際は40℃以上のお湯を使うようにしましょう。
【準備するもの】
- 粉末の酸素系漂白剤・・・お湯2リットルに対し、大さじ1杯
- 40~50℃ほどのお湯
- つけ置き用の洗面器やバケツ
【洗い方】
- お湯に酸素系漂白剤を溶かす
- ニオイの気になるタオルをつけこむ
- 1時間~ひと晩ほど放置
- 洗濯機に液体ごと投入して、普通に洗濯する
モラクセラ菌による生乾き臭は酸性なので、手間なしブライトなどの液体タイプの酸素系漂白剤(弱酸性)では効果がありません。
必ず、粉末タイプの酸素系漂白剤(弱アルカリ性)を使うようにしてください。
これらの方法でご主人のタオルも復活するはずです。
捨てる前に一度試してみてくださいね。
臭くさせないための3つの対策
夫のタオルだけが臭くなる原因は
大量の水分
皮脂や垢の付着
です。
この2つの原因から導き出された対策法は以下の3つ
- やさしく拭く
- すぐに洗濯が基本、無理なら一時的に干す
- 洗剤や柔軟剤を入れすぎない
ひとつずつ見ていきましょう。
1:やさしく拭く
ゴシゴシこすりながら体を拭くことで、洗い残された皮脂や垢をたっぷりタオルに付着させてしまいます。
お風呂上がりは皮膚がふやけていて少しの力でも垢は取れますので、ポンポンとお肌にタオルをあてながら水分を吸い取るのが理想です。
また、ゴシゴシこする行為は皮膚を傷つけ、肌荒れや乾燥の原因にもなります。
カサカサしたお肌はさらに水分のはじきを悪くさせるので、余計に水気を身にまとうことになりかねません。
と言うよりも、
と伝えたほうが、お互い気持ちがいいですよね。
夫婦と言えども、相手が傷つくことは言いたくないものです。
親しき中にも礼儀あり、ということでやさしく伝えましょう。
2:すぐに洗濯が基本、無理なら一時的に干す
男性のタオルは女性に比べて、水分量も垢もたっぷりです。
そのまま放置していると、モラクセラ菌が大繁殖します。
そのため、使った後はなるべくすぐに洗濯しましょう。
そうは言っても、
夜は疲れているから洗濯したくない
マンションの騒音問題でできない
朝から気持ちよく天日干ししたい
などの理由で、すぐには洗濯できないこともありますよね。
ただその場合も、
タオルは生地の分厚さから湿った状態が長く続くため、モラクセラ菌の繁殖も終わりません。
モラクセラ菌の繁殖を食い止めるには、彼らの大好きな水分をなくしてあげることが大切なんです。
洗濯が無理な場合は、ハンガーなどに一時的に干してなるべく早く乾燥させましょう。
3:洗剤や柔軟剤を入れすぎない
洗浄力を上げようとして、規定量以上の洗剤で洗っていませんか?
洗剤を入れすぎるとすすぎきれずに繊維に残り、雑菌のエサとなってしまいます。
新たなニオイの発生になりますので、入れすぎないようにしましょう。
また、すすぎの回数を1回増やすのも得策です。
「すすぎ1回でOK」という洗剤も多くありますが、汚れや洗剤カスをしっかり落とすためには、すすぎは2回以上行いましょう。
お風呂の残り湯を洗濯に使うのはエコにつながりますが、洗濯時のみにしましょう。
残り湯には雑菌や垢がたくさん含まれていますので、すすぎの時にはきれいな水道水を使ってくださいね。
柔軟剤を使ったタオルは、水分の吸い取りがへたくそだと思いませんか?
あれは、油膜で繊維をコーティングしているからなんです。
水分の吸い取りがうまくできない
↓
ゴシゴシ拭く
ことにつながりますので、タオルに柔軟剤はなるべく使わないほうがいいのです。
これら3つのポイントを意識すれば、夫のタオルだけが臭くなる問題は改善するでしょう。
まとめ
一緒に暮らしていて同じように洗濯しているのに、どういうわけか夫のタオルだけが異常に臭くなる。
この不思議な現象を引き起こすのは、
- 男性の体に付着する水分量の多さ
- ゴシゴシこする拭き方
でした。
タオルの生乾き臭を発生させるモラクセラ菌は、温かくてジメジメした環境と皮脂や垢が大好きな雑菌です。
これらの条件が男性のタオルには揃っていて、モラクセラ菌は繁殖が止まらなくなるのです。
しかも厄介なことに、このモラクセラ菌は強い菌なので普通の洗剤や天日干しではびくともしません。
彼らをやっつけるには、60℃以上の熱湯や酸素系漂白剤につけ置きするのが有効です。
新しいタオルを買う前に、熱湯や酸素系漂白剤を使って臭くなったタオルを復活させましょう。
また、ご主人のゴシゴシ拭きを止めるには、ストレートに
と言ってはいけませんよ。
とやさしく伝えてあげてくださいね。
素直に聞き入れてくれる可能性がグッと上がりますので。
家族全員のタオルが臭くなくなりますように。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。