鼻の下をうにょ~っと伸ばしたり、小鼻を軽くつまんでニオイを吸ってみると、なんだか納豆のようなニオイを感じることはありませんか?
決していい香りではないのに、何度も嗅ぎたくなるような中毒性すら感じさせるあのニオイ。
この記事では、健康なはずの鼻の穴からかもし出される、謎のニオイの正体について深掘りしていきます。
ニオイの正体は皮脂と雑菌!
鼻下を伸ばした時に感じるニオイの正体は、ずばり
です。
鼻の穴の中は
- 皮脂がたくさん分泌されている
- 空気中のほこりや雑菌が鼻毛についている
- 呼気に含まれる蒸気で常にうるおっている
- 体温であたためられて、ポカポカしている
こんな状況になっています。
そう、ここは雑菌にとってのパラダイスなんです。
詳しくみていきましょう。
鼻の穴は皮脂の分泌が盛ん
皮脂は毛穴があるところから分泌されますが、鼻の中にはたくさんの鼻毛が生えていますよね。
鼻毛は太さも立派なため、毛穴の大きさも立派なんです。
その立派な毛穴から分泌される皮脂の量は、当たり前のように多いです。
その皮脂が酸化されたり、皮膚常在菌によって分解されると、鼻のニオイの原因になります。
空気中のほこりや雑菌が鼻毛についている
鼻毛の大きな役割は、空気中のほこりやウイルスなどの異物の侵入を防ぐこと。
鼻毛がフィルターとなることで、病気などから身を守ってくれています。
体を外敵から守るためにはとても大切な鼻毛ですが、
のような役割にもなっています。
たくさんの鼻毛に絡みついて、しかも皮脂でがっちりキャッチされるので、鼻の穴にはたくさんのほこりや雑菌が居座っています。
呼気と体温でじっとりポカポカ
- 体温で36度前後のポカポカ環境が保たれている
- 呼気で常にうるおった状態
そんな鼻の穴は、雑菌にとってパラダイスそのものです。
しかも、鼻の穴には洗濯物の生乾き臭を発生させる「モラクセラ菌」という皮膚常在菌も存在しています。
このモラクセラ菌を筆頭にたくさんの雑菌たちが、鼻の穴で分泌される皮脂や垢をエサに絶えることなく繁殖し、排泄物から悪臭を放ち続けるのです。
鼻の穴は洗う習慣がない
鼻の穴には絶えず雑菌が潜んでいて、ニオイを発生させています。
しかしそのニオイは
- 鼻の下を伸ばして毛穴を広げる
- 小鼻を軽くつまんで毛穴を嗅覚に近づける
ことをしないと、はっきりと感じることはできません。
つまり、それほど気になるニオイではないのです。
そのため、鼻の穴の中を洗う習慣ってほとんどの人がないですよね。
洗わなくてもいいんです、鼻の穴は。
その理由は・・・
汚れは鼻水が洗い流してくれる
鼻毛には「ほこりやウイルスをブロックする」というフィルター機能がありますが、それでも侵入してくることがあります。
そのせいで、風邪を引いたり、花粉症や鼻炎になったりするのです。
そしてその時にあふれ出てくるもの、それが鼻水です。
鼻水はそれらの異物を体から追い出す役割があるとても大切なもの。
そして、その鼻水と一緒に、
のです。
だから、本来は鼻の穴の中は洗わなくてもいいんです。
それでもやっぱりニオイが気になる人は、次の方法で鼻の穴を洗いましょう。
鼻の穴のやさしい洗い方
鼻の穴の中は粘膜に通じているため、とってもデリケート。
鼻の奥には粘膜がありますので、石けんが奥まで入るとしみて痛いです。
また、炎症を引き起こすこともありますので、絶対に直接石けんで洗おうとしないでくださいね。
私のおススメは、クレンジングウォーターを使った洗い方です。
クレンジングウォーターでやさしく拭き取る
クレンジングウォーターはメイクを落とす時に使われる液状のクレンジング剤です。
拭き取ったあと、すすぐ必要がないのが最大のメリット。
すすがなくていいので、鼻の奥に水が入り込んで痛い思いをしなくて済みます。
やり方はいたって簡単。
- コットンやティッシュにクレンジング剤を染み込ませる
- 鼻下を伸ばした状態で、鼻の穴の中をやさしく拭き取る
これで完了です。
この方法で拭くだけで、鼻の穴の中はすっきりします。
やりすぎは必要な皮膚常在菌まで洗い流すことになりますので、本当にニオイが気になったときだけにしてくださいね。
鼻の穴がにおう他の原因
雑菌と皮脂によるニオイの他にも、鼻の中が臭ってくる原因はあります。
代表的なものは副鼻腔炎によるものです。
鼻の奥には副鼻腔という空洞があります。
風邪やアレルギーなどがきっかけで、副鼻腔の粘膜が炎症を起こし、分泌物や異物の排泄がうまくいかなくなることがあります。
そうなると、副鼻腔に鼻水や膿が溜まり、急性副鼻腔炎を引き起こします。
そして、排泄されない副鼻腔の中の膿は、時間の経過とともに異臭を放ち始めるのです。
これが、副鼻腔炎による鼻のニオイの正体です。
私は風邪をひくと毎回と言っていいほど、この急性副鼻腔炎を発症します。
目のまわりがズキズキして、まぶたが重たくなるため、目を開けるのも苦痛になります。
ほお骨あたりも常に痛み、むし歯になったような歯茎の違和感も生まれます。
控えめに言って、最悪です。
そして、ニオイはというと、よく生ごみや魚の生臭いニオイに例えられますが、私的には玉ねぎのようなニオイに感じます。
他にも臭鼻症とも呼ばれる、萎縮性鼻炎なども鼻の異臭の原因となるようです。
洗ってもニオイが取れない場合はこのような原因が考えられますので、耳鼻咽喉科で相談されてみてくださいね。
まとめ
今回は鼻の下を伸ばした時に感じる、納豆のようなニオイの正体についてご紹介しました。
鼻の穴の中は、じっとりポカポカで雑菌の温床となる空間ということがわかりましたね。
そこに空気中のほこりや皮脂の分泌も加わって、皮脂臭と雑菌臭の合わさった独特のニオイが発生するのです。
しかし、解決法はいたってシンプル。
クレンジングウォーターでやさしく拭き取るだけです。
しかも、本来であれば鼻水が洗い流してくれるので、何もしなくてOK。
気になる場合だけ、やさしく拭いてあげてくださいね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。