お酒をたくさん飲んだ翌日、強烈な口臭に襲われたことはありませんか?
息が臭い上に口の中がカラカラでねちっこい
胃の中から込みあがってくるような酒臭さがある
これから仕事だから、酒臭い息をどうにかしたい
今この記事を読んでいるあなたは、現在進行形でこのような悩みに直面しているかもしれませんね。
この記事では、
- お酒を飲むと口臭がきつくなる理由
- お酒を飲む前にできる口臭対策
- 出てきた口臭を抑える方法
などについて解説していきます。
お酒のせいで口が臭くなっているあなたの手助けとなりますように。
アルコールが口を臭くさせる3つの理由
たくさんお酒を飲んだ後は決まって口が臭くなりませんか?
お酒自体は臭くないのに、どうして口臭をもたらすのでしょう。
そこには3つの理由があるんです。
- 脱水状態で唾液が減るため
- 筋肉がゆるんで口が開くため
- アセトアルデヒドが臭うため
ひとつずつ見ていきましょう。
理由1:脱水状態で唾液が減るため
お酒を飲んだ後、「やたらとのどが乾く」といった経験はありませんか?
アルコールには
- 利尿作用がある
- アルコールを分解する際にたくさんの水分を必要とする
という相反する特徴があります。
アルコールを分解するために水分が必要なのに、おしっことして出ていってしまうのです。
そのため、体は脱水状態になり口内の唾液は分泌量が激減します。
唾液には自浄作用があり、たくさんの唾液が出ることでむし歯や口臭を予防することができます。
しかし、その唾液が減ることで口内は乾燥状態になり、雑菌が繁殖し口臭の発生につながるのです。
理由2:筋肉がゆるんで口が開くため
普段いびきをかかない人でも、お酒を飲みすぎた夜はいびきをかくことってありませんか?
これはアルコールをたくさん摂取すると、筋肉がゆるみ口が開いた状態になるためです。
ただでさえ、アルコールの分解で水分を奪われ口の中は乾燥しているのに、口まで開けてしまってはカラカラカピカピ状態になってしまいます。
口内の雑菌が繁殖し、口臭の悪化は進む一方です。
また、就寝中に限らず日中も口が開いていれば、さらに事態は悪化します。
口内の乾燥で口臭は悪化し、開いた口で酒臭い息を放出し続けることになるので、周りに迷惑をかけてしまいます。
できる限り口は閉じておくようにしましょう。
理由3:アセトアルデヒドが臭うため
アルコールが肝臓で分解される際、アセトアルデヒドという物質に変化します。
アセトアルデヒドは通常は水と二酸化炭素に分解されて、体内の水分と一緒に尿として排泄されます。
しかし、大量にお酒を飲むと、アセトアルデヒドの分解が間に合わず、体内に残ります。
体内に残ったアセトアルデヒドは血液に溶け込み、肺を通じて呼気として放出され、「酒臭い」という状態を作り出す原因となるのです。
ワンポイント 食事のニオイも関係している
例えば、ニオイ成分が強いギョウザやニンニク料理、焼き肉などを食べると、アルコールの口臭と混ざり合ってさらに強い口臭になります。
翌日はひどい口臭に悩まされることになるので、ニオイの強い料理は避けたいところですが、飲んだり食べたりしている最中は最高に幸せだから、悩ましい問題ですね。
アルコールの分解にかかる時間は?
肝機能が正常な体重60kgの成人の場合、
ビール500ml缶1本で 約3時間半
ビール500ml缶3本で 約10時間
アルコールの分解にかかるそうです。
その時間はアルコール分解のために体内の水分が奪われて、口臭が強くなります。
もちろん、個人差がありますので、これ以上の時間を要する人もいます。
特にお酒を飲んで顔がすぐに赤くなるような人は、アルコールの分解が得意ではないので、通常よりも長時間酒臭い口臭に悩まされることになるでしょう。
8時間あるから、500mlのビールだとだいたい2本ってとこだね。
ただし、
女性や高齢者の場合はアルコールの分解も遅くなりがちですので、逆算時間は余裕を持たせてくださいね。
お酒の飲みすぎは二日酔いによる具合の悪さにプラスして、体臭まで悪化させてしまう厄介なものです。 ● 自分からお酒のニオイが染み出ている気がする ● 周りにクサイと思われていないか気になる ● 一刻も早くこの[…]
アルコールの適量とは
寝ている間だけならともかく、仕事中にもお酒臭い口臭が残っているのであれば、それは飲みすぎともいえます。
お酒の飲みすぎは肝臓の病気以外にも、糖尿病や痛風など様々な健康被害をもたらしますので、適量が望ましいのです。
厚生労働省は「節度ある適度な飲酒」として、一日の平均純アルコール量を20g程度としています。
ただしこれは男性に対しての基準ですので、女性や高齢者の場合は10~14g程度に抑えるのが良いようです。
純アルコール量の確認方法
純アルコール量はお酒の缶に明記してあります。
だいたいの商品でカロリー表示の下あたりに書いてありますので、お店で購入前に確認するのもいいですね。
純アルコール量はアルコール度数で変わりますので、たくさんお酒を飲みたい場合は、アルコール度数の低いものを選ぶと何本か飲めそうですよ。
書いていない場合の計算方法
缶に書いていない場合は計算で求めることもできます。
□ml × アルコール度数 × 0.8 = 純アルコール量
(例)500ml、アルコール度数9%のチューハイの場合
500ml×0.09(9%)×0.8=36g
で、純アルコール量は36gとなります。
度数は1/100にしてくださいね。
事前にできる口臭対策
お酒を飲んだ翌日になって口が臭すぎて後悔しないように、事前にできる対策があればやっておきたいですよね。
この章ではお酒を飲む前や飲んでいる最中に、簡単にできる口臭対策法をご紹介します。
牛乳やヨーグルトを飲食しておく
お酒を飲む前に牛乳やヨーグルトなどの乳製品を口にしておきましょう。
乳脂肪分が胃腸の粘膜を保護し、アルコールが吸収されるスピードを遅らせてくれます。
また、タンパク質が肝臓の働きをサポートしてくれるため、アルコールの分解が促進されることが期待できます。
ウコン飲料を飲んでおく
飲み会前の大定番「ウコン飲料」を飲んでおくのも口臭対策に効果的です。
ウコンの力やヘパリーゼは肝臓の働きを助けてくれるため、アルコールの分解をスムーズにしてくれます。
口臭の原因でもあるアセトアルデヒドの排出を促してくれるため、飲んだ翌日にやってくる酒臭い口臭が軽減されるはずです。
飲酒の30分くらい前に飲むのがいいようですが、飲み忘れた場合は飲んだ直後でも効果はあるようですよ。
水(チェイサー)を飲む
前述したとおり、お酒を飲むとアルコールの分解時に大量の水分を必要とします。
また、利尿作用もあるため、お酒を飲むと必然的に脱水状態になってしまいます。
水分不足の解消には、お酒以外の水分を取り入れることです。
とは言え、お茶は避けましょう。
緑茶やウーロン茶などのお茶類は利尿作用のあるカフェインが含まれているため、脱水症状を加速させてしまいます。
チェイサーとして飲む水分は「ただの水」が一番なのです。
コップ1杯のお酒につき、1杯のお水を飲むように心がけてください。
お水を同時に飲むことで、水分補給をしながらお酒の量も減らせるので一石二鳥ですよ。
臭くなった後の対処法
お酒を飲んだ後の口臭は、アルコールのニオイも絡んでくるため、独特の不快なニオイになりますよね。
一刻も早くその口臭から解放されたいところですが、体内でアルコールの分解が完了するまでは、逃れることはできません。
そのため、速攻で酒臭い口臭を消すことはできないのです。
そこで、少しでも口臭を軽くする3つの方法をご紹介します。
- 水を飲む
- リンゴジュースを飲む
- 氷を口に入れる
対処法1:水を飲む
アルコールの分解には大量の水が必要です。
水分がたくさんあることで、
- アルコールの分解が促進される
- 唾液の量が増える
- 尿としてアルコールが排出できる
というメリットがありますので、酒臭さも口臭も減らすことができます。
飲酒中も飲酒後も、水をたくさん飲みましょう。
対処法2:果汁100%のリンゴジュースを飲む
リンゴジュースを飲むと、飲酒後の口臭がやわらぎます。
その理由は
- リンゴポリフェノール
- ビタミンCとクエン酸
のおかげなんです。
リンゴにはアップルフェノンと呼ばれるポリフェノールが含まれていて、これが口臭の原因のひとつであるメチルメルカプタンを抑制してくれます。
また、リンゴに含まれるビタミンCとクエン酸が、肝臓の働きを強くし、アセトアルデヒドの分解を手助けしてくれます。
対処法3:氷を口に入れる
飲酒後のカラカラになった口から発生する口臭を抑えるには、氷がいい仕事をしてくれます。
温度が低い環境では、細菌の活動は鈍くなります。
口内の細菌も同じで氷を口に含んで温度を下げることで、口臭の原因菌の活動を一時的ではありますが、抑えることができます。
また、氷の冷たさで気分がすっきりしたり、氷が溶けて水分補給にもなりますので、氷を口に含むメリットは大きいのです。
ただし、絶えることなく氷を口に入れ続けるのは、おなかが冷えて下痢にもつながりますので、ほどほどにしてくださいね。
嫌な口臭を消すアイテムとしてガムやブレスケアがありますが、飲酒による口臭にはこれらは無意味です。
なぜなら、飲酒による口臭は、体内に残ったアセトアルデヒドが原因だからです。
ガムやブレスケアがアセトアルデヒドの分解をサポートしてくれるのなら良いのですが、そうではありませんからね。
まとめ
お酒を飲んだ後の口臭は、普段の口臭にプラスしてアルコール臭さも加わることから、より強烈で周りに迷惑をかける厄介なニオイとなります。
お酒を飲むと、利尿作用でおしっこがたくさん出るにもかかわらず、アルコールを分解するためにたくさんの水分が必要になります。
そのため、水分補給がお酒による口臭対策のカギを握ります。
お酒を飲む際は、お酒以上に水(チェイサー)を飲むことを意識してください。
また、飲酒前に肝臓の働きを助けるウコン飲料を飲んだり、牛乳やヨーグルトで胃腸を保護するのもいい方法ですね。
それでも翌日にお酒臭い口臭に悩まされたなら、コンビニやスーパーに走って果汁100%のリンゴジュースを買って飲みましょう。
少しは和らぐはずですよ。
しかし、一番の対策は飲みすぎないことです。
飲み足りないかもしれませんが、お酒の適量を守って楽しく飲める量を心がけてくださいね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。