汗ばんでくると、どこからともなく漂ってくるぞうきん臭い生乾き臭。
自分の動きにともなって、そのニオイも付いてくるため、
となることはありませんか?
● なのに、汗ばんでくると「洋服がぞうきん臭く」なる
何を隠そうこれは、いったん乾いてなくなった生乾き臭の
ニオイ戻り現象です。
これは洋服にすみついた雑菌の動きが活発化することで発生します。
私の場合はニオイ戻りどころか、着る前からぞうきん臭いこともしばしば。
この記事では、
- どうして洋服がぞうきん臭くなるのか?
- そもそもセスキ炭酸ソーダって何?
- 実際にセスキで生乾き臭が消えるのか検証してみた
などについて深掘りしていきます。
最後まで読めば、セスキ炭酸ソーダの魅力が伝わるはず!?
なぜ洋服はぞうきん臭くなるの?
ぞうきん臭くなるのは、
です。
● 気温の低い冬の時期
● 雨やくもりのどんよりした日
こんな時は洗濯物の乾きがどうしても遅くなります。
この状態が洗濯物の生乾き臭を発生させるのです。
洗濯物には落としきれなかった汚れや皮脂などが残っており、それをエサに雑菌が繁殖します。
繁殖した雑菌は排泄物を出すのですが、これこそが不快な雑菌臭や生乾き臭の原因となるのです。
生乾き臭の主な原因はモラクセラ菌
モラクセラ菌は人の口や鼻に普通に存在する常在菌のひとつです。
これが皮脂や垢などを分解して出した排泄物が、いわゆる「生乾き臭」の原因となります。
モラクセラ菌は非常にしぶとい菌で、洗剤や天日干しでも死滅しない強さを持っています。
ところが、ある弱点があるんです。
詳しくはこちらの記事をご覧ください↓
大汗かきにとって夏ほど苦痛な季節はありません。 拭いても拭いても噴き出す汗 乾く暇もなくあふれ出てきて、衣類は常にぐっしょり 速乾性のあるシャツを着ても、乾くことがない 乾いたと思えば、塩をふいて[…]
タートルネックがいつの間にか臭くなっていた
吸湿性の良さから綿素材のものを好んで着ているのですが、気付くとぞうきん臭い雑菌臭が発生しているんです。
私の愛すべきタートルネックですが、臭くなりやすい上にニオイを感じやすい構造をしていることに気付きました。
タートルネックの欠点
- 首の部分がたわんで乾きにくい→つまり、雑菌が繁殖しやすい
- 首の部分が鼻と近い→つまり、ニオイがダイレクトにやってくる
通常であれば汗ばむとニオイ戻りがするものですが、もはや常にぞうきん臭い状態です。
これはどうにかして、タートルネックに住み着いている雑菌を駆除しなければなりません。
一発除菌なら漂白剤だが、色落ちが心配
首部分はもちろんのこと全体からも雑菌臭がしているので、ここはひとつ雑菌を根こそぎやっつけたいと考えました。
そこで、使用したいのがハイターのような漂白剤ですが、酸素系も塩素系も使用量を間違えれば色落ちします。
完全に隠れるインナーなら色が落ちても気にしませんが、ハイネックは首部分が見えますので色落ちされては困ります。
そこで、色落ちの心配がほぼないであろうセスキ炭酸ソーダを使ってみることにしました。
果たして雑菌臭に効果があったのでしょうか。
そもそもセスキ炭酸ソーダとは?
セスキ炭酸ソーダは「セスキ炭酸ナトリウム」とも呼ばれるもので、環境や人体に優しい自然由来のエコ洗剤です。
主な特徴はこちら
- 油汚れに強いため、キッチンのレンジ回りなどで大活躍
- 皮脂や血液などのタンパク汚れにも強い
- ドアノブやスイッチについた手垢も落とせる
- 弱アルカリ性で、直接手で触っても手荒れの心配があまりない(敏感肌の人は要ゴム手袋)
- 粉末状で長期保存に向いており、使うときは水に溶かして使用する
- 安価で手に入りやすく、少量を水に溶かすだけで高い洗浄能力を発揮するため、コスパ最高
ただし・・・
こんなものには効果なし
セスキは弱アルカリ性なので、同じ弱アルカリ性の汚れには効果はありません。
例えば、水垢や泥汚れ、食べこぼした醤油やソースなどのシミです。
これらの汚れを落とすためには、界面活性剤が入っている市販の合成洗剤を使用しましょう。
弱アルカリ性洗剤はセスキ以外にもある
皮脂汚れやタンパク汚れをよく落としてくれる弱アルカリ性洗剤には、セスキ炭酸ソーダの他に、重曹と酸素系漂白剤(過炭酸ナトリウム)もあります。
pH値の違いで、アルカリ度が異なります。
セスキ炭酸ソーダ:pH9.8
酸素系漂白剤:pH10~11
pH値は1~14までの14段階に分けられ、真ん中の7が中性です。
7より数字が大きくなればなるほど、アルカリ度が強くなります。
つまり、上記3つを比べると、
酸素系漂白剤 > セスキ炭酸ソーダ > 重曹
となります。
※ 酸素系漂白剤が一番アルカリ度が高いので、汚れを落とす力もありますが、同時に色落ちが懸念されるので色柄物には注意が必要です。
【検証】セスキで生乾き臭は消えるのか?
セスキ炭酸ソーダは水に溶けやすい性質をしているため、重曹や酸素系漂白剤よりも手軽に使うことができます。
しかし、使ったところで雑菌臭を消臭する能力がなければ、意味はありません。
ということで、実際にニオイが除去できるのか検証してみました。
準備するもの
- セスキ炭酸ソーダの粉末・・・小さじ山盛り1杯ほど
- 臭くなったタートルネック
- 洗面器
- 40℃程のお湯・・・洋服が浸るくらい
セスキ炭酸ソーダは水にもよく溶けますが、40℃くらいのお湯を使うことで洋服に蓄積された皮脂汚れが浮き出てきますので、汚れ落ちも良くなります
やり方
② タートルネック(洋服)をまんべんなく浸す
③ 数時間放置
④ 他の洗濯物と一緒に洗濯する(その際、セスキの液も一緒に投入します)
放置しすぎて、気付けば10時間ほど経っていました
【① 洗面器でセスキ炭酸ソーダを溶かします】
【②・③ 数時間つけ置き】
うっかり10時間ほど放置しましたが、心配していた色落ちはありませんでした。
乾燥はいつもと同じ環境で
- 夜の部屋干し
- 除湿器と扇風機を併用
- 乾くまで干しっぱなし
さて、雑菌臭は無事に消えたのでしょうか・・・?
【結果】見事、生乾き臭の除去に成功!
つけおき前までは、着用するだけで体温によってニオイが温められ、もわっと臭ってきていました。
しかし、乾いた後のタートルネックを着用しても、
- 生乾き臭は見事に消え、洗剤の香りだけがする
- 心配していた色落ちもなく、生地の傷みもない
という結果に。
大成功です!
その後、
5回以上着用してもぞうきん臭さはまだ発生していないので、かなりの消臭効果があったものと思われます。
もっと着用回数を重ねれば再び雑菌臭は復活するでしょうが、この方法で除去できることがわかりました。
セスキ炭酸ソーダで消臭できた理由を考察してみた
セスキ炭酸ソーダには殺菌効果や除菌効果はないようです。
あっても、菌の活動を抑制する「静菌効果」にとどまるとのこと。
しかも、ニオイの主犯格はモラクセラ菌という雑菌です。
モラクセラ菌は普通の洗剤や天日干しではびくともしないほど、しぶとい雑菌なんです。
ただし、60℃以上の熱に弱いという特徴があるので、それを利用すれば死滅させることができます。
しかし今回はセスキ炭酸ソーダにつけこんだだけ。
それでどうして雑菌臭を消すことに成功したんでしょう。
考えられる理由は次の3つ
- 弱アルカリ性の環境で雑菌が減少したため
- エサがなくなって、餓死したため
- モラクセラ菌のニオイを中和消臭できたため
ひとつずつ見ていきましょう。
1:弱アルカリ性の環境で雑菌が減少したため?
酸性やアルカリ性を示すpH値は1~14まであり、中間が7.0(中性)で、それよりも小さい値は酸性、高い値はアルカリ性です。
セスキ炭酸ソーダはpH9.8の弱アルカリ性
菌類の種類にもよりますが、
● カビが繁殖しやすいのは、pH4.0~7.0
と言われています。
つまり、
と考えられます。
2:エサがなくなって、餓死したため?
雑菌のエサは皮脂やタンパク質汚れです。
セスキ炭酸ソーダは皮脂やタンパク質汚れを落とす能力が抜群にあるため、
と考えました。
3:中和消臭できたため
生乾き臭の主な犯人であるモラクセラ菌が出すニオイは強い酸性です。
そのため、弱アルカリ性のセスキ炭酸ソーダで中和させれば簡単に消臭できます。
これら3つの相乗効果でタートルネックの生乾き臭は消えたのではないでしょうか。
以上、文系出身、素人の考察ですので間違いもあると思います。
ご了承ください。
まとめ
今回の検証で、
ということがわかりました。
どんなに洗濯しても、
- 洋服からぞうきんのニオイがする
- 汗をかくと、もわっとしたニオイ戻りがある
- 除菌効果の高い漂白剤を使いたいけど、色落ちや生地の傷みが心配
という方は一度、セスキ炭酸ソーダのつけこみをお試しください。
ただし、セスキ炭酸ソーダもあまり濃度を濃くすると、色落ちすることがあるようなので、必ず使用量を守ってくださいね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。